スポンサーリンク
少し前からインフルエンザが流行ってきていますね。
しかし、そもそも罹患する前に、大事な事があります。
それが『予防』です。(これはどんな病気もそうなんですが…
目次
インフルエンザの予防には
- 自分でできる予防
- 予防のワクチン
- 罹患しにくい環境作り
という、3本柱があります。
一般的に厚生労働省や保健所が推奨しているのは
- 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
- 外出後の手洗い等
- 飛沫感染対策としての咳エチケット
- 適度な湿度の保持
- 人混みや繁華街への外出を控える
- 流行前のワクチン接種
という6項目が挙げられています。
これだけでは、流石に味気ないので、もう少し医学的な報告も含めて説明させてもらいます。
最も簡単な予防方法は『手洗い』
なんだ…当たり前だって思う方はたくさんいると思いますが、決して馬鹿にはできません。
東京都健康安全研究センターの森先生の報告にもありますが、これがわかりやすいです。
国立医薬品食品衛生研究所より一部抜粋
このように手洗いと言っても、さっと洗うのと、意識して洗うのでは雲泥の差があります。
ここで、疑問を感じた方もいらっしゃると思います。そう『手洗い』とセットになっている『うがい』です。
最近、インフルエンザの予防に『うがい』は効果ないと判断されています。
何故ならば…
- インフルエンザが体内に入るレセプター(入口)は気道粘膜にある
- 気道粘膜に付着してから、体内に入るのに要する時間は20分程度
なんですね。普通、どんなに頑張ってうがいをしても、気道粘膜を洗うことはできませんし、時間的にも接触してから20分以内に洗うというのも難しいわけです。
もちろん、患者さんに聞かれたら、『手洗い、うがいしてくださいね』とは言いますが、これはインフルエンザだけをイメージして言っているわけじゃないので。
でも…結局、手は体の一部でしかないので、『手洗い』だけでは効果はどうなの??と疑問に感じますよね?
そこで、皆さんに特に聞いて欲しいのはここからです。
スポンサーリンク
意外と大事なのは環境作り。しかし、盲点も…。
環境について考える前に大事な事があります。それは、インフルエンザウイルスの感染経路です。
インフルエンザウイルスの感染経路は?
- 飛沫感染
- 飛沫核感染(空気感染)
- 接触感染
がその経路として考えられています。
手洗いというのは、感染者と直接ふれる(握手など)時には一定の効果があると思いますが、正直①や②には効果ありません。
①の飛沫感染
- 感染者の咳やくしゃみを近距離で直接浴びた場合の感染
- 飛沫物質は約 5μm 以上が普通
- 咳1回では約10万個、くしゃみ1回では約200万個のウィルスを含む飛沫が放出
- 咳ではその飛沫が2m、くしゃみでは約3m飛ぶ
②の飛沫核感染
- ウイルスがくしゃみなどで放出され、付近の物に付着した後に、飛沫核となり空気中を漂い出した状態
- 放出され、水分が蒸発すると、飛沫核となり、長時間空気中を漂う。
- この状態での感染を飛沫核感染(空気感染)と呼ばれる。
- そのため、湿度が高い夏場よりも、冬場に蔓延しやすい、とも言われている。
特に、飛沫核感染は大事なのですが、これに関与しているのが『湿度』です。
なぜ、インフルエンザが気温と湿度に関係するのか?
この分野の研究において有名なものは、1961年にG.J.Harperらによって発表されています。
その後の研究で、『インフルエンザの流行には、気温に関係のない絶対湿度が関与している』ということがわかりました。
(オレゴン州立大学Jeffrey Shamanらの報告)
ちなみに、絶対湿度とは、1㎥の空気中に含まれる水蒸気量を表したもので、これは気温とは無関係です。
そして、絶対湿度が低いとウイルスの生存率が高く、蔓延しやすいということなのですが、
11g/㎥~ | インフルエンザは流行しにくい |
7~11g/㎥ | インフルエンザは流行しやすい |
~7g/㎥ | インフルエンザがとても流行しやすい |
といわれています。
例えば、気温が14℃だと、相対湿度が55%以下だと絶対湿度は6.6以下となり、インフルエンザの蔓延しやすい環境になると言えます。
絶対湿度を逆に考えると、
部屋の温度を24℃に保った場合
・湿度が22~25%だとウイルスの6時間後生存率は60%
・湿度を50%に保つとウイルスの6時間後生存率は3~5%にまで低下します。
つまり、効果的な(飛沫感染・飛沫核感染)予防は?
- 屋外マスク
- 屋内加湿・除菌
だと思います。
屋外マスクで信用できるのは実は、たった20%だけだった。
マスクのメリットは、口腔内の加湿とウイルスのブロックが重要です。
・マスク非装用での口腔内湿度は外気湿度(冬季では30以下など)と同じ
・マスク装用にて口腔内湿度は70~80%に保てる
この湿度が大事、というのは上述したとおりなので、長くは書きません。
では、実際にどんなマスクを買ったほうが良いのか?と言うのを、ウイルスをブロックするという効果で確認しましょう。
マスクの種類 | 補足できる粒子の大きさ |
①一般的マスクの主流である不織布製 | 5μm 以上の粒子 |
②一般医療用のN95マスク | 0.3μm 以上 |
③市販されているナノフィルタ | 0.03μm 以上の粒子 |
つまり、インフルエンザに罹患した人が、他人にうつさないように予防するためには、通常の不織布製でも悪くないです。
飛沫感染は通常5μm以上の粒子だから、です。
しかし、飛沫核感染あるいは、ほぼ全てのインフルエンザ・ウイルスが 0.3 ミクロン以下なので、医療用のN95マスクでも不十分です。
じゃあ、市販のナノフィルターなら大丈夫か?という話なのですが、ここで驚くべき報告があります。
ウイルス対策と表示されてても効果なし独立行政法人国民生活センターから報告。
- 市販のマスク15種類を対象に行われた。
- 空気中に浮遊しているウイルスと同程度の大きさの粒子の通過を防げるかをテスト
- 95%以上防げたものは3種類のみで、80~95%と80%未満のものが6種類という結果
- 80%未満の6種類のうち3種類は、米国の認定基準の「N95」相当(遮断率が95%以上)を謳っていた
では、効果のあったマスクは??(実際のレポートはこちら)
使い捨てフルサポート マスク | 株式会社N&N コーポレーション | 在庫切れ | |
DR.SACCIインフルエンザ立体型マスク | クー・メディカル・ ジャパン株式会社 | 204円/3枚 | |
micro CATCH MASK ミクロキャッチマスク | 株式会社シンコー | 250円/1枚 |
N&Nコーポレーションのは大人気なのか、AMAZONでは入荷の予定ナシ、とのことです。
受験生や飛行機など長時間閉鎖空間にいる必要がある場合は使ってもいいかも、ですね。
医療の現場でもなかなか通常では使わないですが、備えとしては悪くないのかも!?
屋内加湿・除菌のポイントはプラズマクラスター
はい、コレだけでは??ですよね。
ストリーマ放電技術による「新型インフルエンザウイルス」 への効果実証。結果はこちら
100%分解・除去は凄いですね。この技術を活かしたのが、シャープにもあります。
会社 | プラズマクラスターの種類と作用 | サイズ | 代表商品(画像リンクあり) | 価格 |
DAIKIN | 吸引・分解
つまり、吸引したものしか分解できない。 |
0.1μmを99%以上 | 33,220円 | |
SHARP | イオン放出
放出して、イオンが付着したものは分解できる。 |
0.3μmを99.7% | 20,800円 |
これはKenの主観ですが、
部屋が広すぎる、という時はSHARP
効果を重視するなら、DAIKIN
でしょうか。もちろん、Kenはコレを買いました!!
しかし、DAIKINの世界唯一、100%インフルエンザを分解してくれる、というのは
何か心強い気がするのはKenだけでしょうか^^;
医療関係者はみんなやっている『予防接種』
スポンサーリンク
最後は、自分たち医療関係者が全員やっていると言っても過言ではないです。
そもそもワクチン接種に関しては、賛否両論あります、と言うか、ありました。
反対派としての根拠は…
前橋レポート
WHOのレポート
が根拠になっているようですが・・・。
前橋レポートには40年近く昔の調査であり、その頃とは医学的背景など大きく異なっている。実際にワクチンの製造過程や材料すらも異なっています。
WHOのレポートに関しては、鳥インフルエンザに関しての記述である
などの反論があり、実際に
WHOの季節型インフルエンザに関しての項目では
Vaccination is the most effective way to prevent infection and severe outcomes caused by influenza viruses.
💡 予防接種が感染の罹患や、重症化を予防する最も有効な方法である
と書かれています。
しかも、日本でも昨年から4価ワクチンと言って、今までの3価ワクチンよりも対象となるウイルスの株が1つ増えました。どういう事かと言いますと、一言でインフルエンザウイルスと言っても、兄弟親戚のように多種な数がいて、それぞれに対応するワクチンも変わります。つまり、インフルエンザワクチンにはウイルスとの相性があります。その相性に関しては、WHOや世界の医療機関が動態を調査して、決めているわけです。インフルエンザワクチンの効果とは・・・
💡 かかりにくくなる
💡 重症化しにくくなる
と言うことです。
上述したように4価ワクチン(A型2株、B型2株)と言うことで、単純に確率的にカバーしやすくなっただけでなく、調査が外れたとしても、多少の効果がある、と言われています。
ただし、この予防効果60%と言うのは、非常に数字の難しさがあります。
例えば、
予防接種を全員受けない50人のA組と、全員受けた50人のB組で
A組は25人、B組は10人インフルエンザに罹患した、とすると
ワクチン摂取によって25人が罹患していたのを、10人に減らせれた(60%の人が罹患しなかった)、となるわけです。
この辺りが数字の難しさでは有りますが、罹患しない確率が上がるので、毎年摂取しています。
ちなみに、インフルエンザワクチンは不活化ワクチンですので、
- 抗体ができるまでに3~4週間かかる。
- 季節型インフルエンザが対象なので、冬の流行りそうな時期の前に。
- 1回より2回のほうが効果的かもしれないが、0回と1回は全然ちがう。
- 半年ぐらいしか効果ない。
などの注意点があります。
Doctor's View!!
💡インフルエンザワクチンは今の時代は効果的と言うのが一般的!!
💡手洗いは効果的だが、やり方が大事!!
💡マスクや空気清浄機はきちんと効果のあるものを選ぶ!!
💡特に重症化しやすい人は注意!!
💡ワクチン接種には適したタイミング(10月~11月)に注意!!
ただし、タイミング外でも効果はあるので、遅すぎることはない
スポンサーリンク